小澤さん放射線測定比較とロンゲラップ島

放射線測定、どこが違うかわかりますか?

PDFの表示はこちらをクリック

問題
ご紹介する動画は、福島核事故4か月後の20H年7月、南相馬市や伊達市で行われた国(電気事業連合会)による放射線測定の様子です。特定避難勧奨地点という個別の世帯の避難指定を判断したものですが、測定のズサンさに問題があり、多くの世帯が指定から漏れてしまいました。同じ場所電気事業連合会と市民団体が測定していますが、その違いを見つけてください。

まず、『1電事連・市民』 https://www.youtube.com/watch?v=6hRHux6MQ6Y

答え
  1. 測定前の30秒以上の安定がない(だから測定中に数値が上昇している(1.89→1.89→1.91→1.90→1.93μSV/h)が、この低い数値を測定結果としている。測定マニュアルはあるのだが、まった<徹底されていない。または、恣意的に低い数値を導き出している。)
  2. タイムキーパーがいない(15秒で5回の数値を読み上げているが、10秒ごとの5回読み上げで40秒が必要。タイムキーパーによる読み取り指示がないと、数値の客観性が担保できない。)
  3. 建物の壁に指向性のある測定部の先端(プローブ)を向けて、周りからの放射線の影響を防いでいるため、数値が低めに出ている可能性が高い。
  4. 結果的に、20H年7月18日に行われた、国の原子力災害現地対策本部住民支援班(実慟部隊は委託を受けた電気事業連合会)による放射線測定のズサンさを露呈している。
  5. ズサンな測定は、このチームばかりではない。四捨五入ができないチームもあった。これにより、特定避難勧奨地点の世帯指定が受けられず、放射線が比較的低い仮設住宅などに入れない世帯が数多くあり、無用な被ばくを強いられている。

再度、『2市民・電事連』 https://www.youtube.com/watch?v=L6WMdCvbWoo で検証してみます。
動画は、「YouTube」にアップされていますので、「市民電事連」で検索してみてください。

マーシャル諸島のロングラップ島中心部での映像(2014年5月3日テレ朝系放送より)

今から62年前の1954年3月1日、日本の南東4,500km、マーシャル諸島共和国のビキニ環礁で水爆ブラボーの実験が行われ、爆心地から180km東のロングラップ島民は、翌々日アメリカ側によって離島させられた。3年後の1957年人体実験のため戻されたが、アメリカ側は血液と尿をとるだけで治療は行わず、白血病・甲状腺がん・死産・流産などで島民は苦しんだ。28年後の1985年になって、島民は再度島を離れた。事故から56年後の2010年、アメリカ側は2度目の安全宣言をして、島に戻らなければ支援を打ち切ると通告したが、ロングラップ島に戻った島民はいない。

映像の20分頃からの場面

2014年3月のこと、このあたりで被ばくした第五福竜丸の元船員の(大石又七さんに同行している科学者(日本原子力研究開発機構元技術者の加藤岑生氏)が、(地面を5センチメートルほど掘って)放射線量を測ります。)

「高い!」 【字幕の放射線量「42」…毎時0.042マイクロシーベルト=毎時42ナノシーベルト】
「42、43、40、うん、…、40、大体このぐらい、ですよ、ここは、47とか…」 (あの、空間と比べると?)
「空間は、大体ここ25ぐらいだから…」 (倍ぐらい?)
「うん」 (じや、ちょっと生活するのは、きびしいですね?)
「ああ~、それはわかりませんな」
「ただ、こういうふうに、地下にかなり、あの~、アイソトープがあるということは、やっぱり内部被ばくは、かなり影響あると思うね」
(ロングラップで除染が行われたのは、ほんの一部の地区だけでした。このあたりは、まったく除染されていなかったのです。)

*除染されていれば、地表よりも地上1メートルの空間線量が低くなる。