福島原発刑事訴訟支援団ニュース第9号 青空

今秋、東京高裁に控訴趣意書を提出か
控訴審で有罪判決を勝ち取ろう!:佐藤和良

福島原発刑事訴訟支援団団長 佐藤 和良

 福島原発刑事訴訟支援団のみなさま

 新型コロナウイルス感染症の拡大と政府による緊急事態宣言、社会生活の制限という状況が続いていますが、お元気にお過ごしでしょうか。
 わたくしたちの活動も、感染拡大のリスクを回避するために、2月24日に東京で予定しておりました「東電刑事裁判控訴審の勝利をめざす集会」を延期せざるを得ませんでした。弁護団会議もオンラインとなり、東京高裁前でのアピール行動はじめ各地で予定しておりました、控訴審に向けた各種の集会や行動なども見送っています。

 コロナ禍の下、2011年3月11日の東日本大震災、福島第一原発事故から丸9年になりました。今なお、あの日出された政府の原子力緊急事態宣言は解除されていません。

 政府は、復興の加速化の名の下に、JR常磐線の全線開通、避難指示区域の解除を進めていますが、放射性物質の拡散による汚染によって避難を余儀なくされた10万人余の人々の苦難も続いています。

 福島第一原発では、溶け落ちた核燃料デブリの取り出しの見通しもないまま、困難な事故収束作業が続く一方、政府は、タンク貯蔵汚染水の海洋放出を今夏7月にも決めようとしています。福島県民の多数が反対し、海と共に生きる漁業者の陸上保管を求める声を、権力で押しつぶそうとする政府と東電の姿勢に、事故の反省と責任は感じられません。

 わたしたちは、被害者を泣き寝入りさせ、さらに被害を拡大しようとする、政府と東電の強権姿勢に屈するわけにはいきません。

 東京電力福島第一原発事故の責任を問い、事故の真実を明らかにする福島原発刑事裁判は、昨年9月19日、東京地裁の永渕健一裁判長が、「黒を白と言いくるめる」事実誤認の不当判決を下しました。旧経営陣3被告人と東京電力を助け、57人の被害者とその遺族、そして福島県民はじめ多くの被災者を踏みにじりました。

 判決は、被告人に不都合な事実を切り捨て、証拠を無視し事実誤認も甚だしい判断でした。検察官役の指定弁護士が「一審の判決は到底納得できず、判決をこのまま確定させることは著しく正義に反する。上級審で改めて判断を求めるべき」として控訴したのは当然のことでした。

 福島原発刑事裁判は、東京高等裁判所での控訴審に向けての準備が進んでいます。一審に引き続き担当する検察官役の5人の指定弁護士による控訴趣意書が、おそらく秋ごろには提出され、それを受けた被告人側の反論の答弁書の提出も半年後程度になるとみられ、公判期日は来年になると想定されます。

 長い道のりですが、私たちは決して諦めず、東京地裁判決を逆転するために、地裁判決の事実誤認を覆す追加の立証を一つ一つ成し遂げ、たとえ道は険しくとも、何としても逆転を勝ち取らねばならなりません。

 福島原発事故は未だ終わっていません。福島原発刑事裁判の控訴審の勝利をめざし、わたしたちは、秋に向けて決意を新たにします。ともに手をつなぎ前進することを、心からお願い申し上げます。

 コロナ禍の折、くれぐれもご自愛ください。


『判例時報』春季合併号で東電刑事裁判特集!

主要な裁判の判例を掲載することで知られる『判例時報』の春季合併号(2020年3月11日・21日号)に、昨年9月19日に言い渡された東電刑事裁判の判決全文が収録されました。担当裁判官が書いたと思われる解説付きです。

また、特集として、元裁判官や法学者など6人の論考が掲載されています。この裁判の控訴審での争点を理解するための必携書です!

お近くの書店でご注文いただくか、インターネットからご購入ください。

『判例時報』No.2431・2432(春季合併号) 2020年3月11日号 株式会社判例時報社 B5判 259頁(定価税込1,700円)
http://hanreijiho.co.jp/

『判例時報』春季合併号(2020年3月11日・21日号)
『判例時報』春季合併号(2020年3月11日・21日号)

特集の概要

判例特報(判決全文):東電福島第一原発業務上過失致死傷事件(東京地判令1・9・19)

特集:東電福島第一原発業務上過失致死傷事件――経営陣を無罪とした第1審判決の検討

  1. 福島第一原発水素爆発事件・東電元副社長ら強制起訴事案第1審判決と過失犯についての見せかけのドグマ……古川伸彦(名古屋大学教授・刑法)
    「問題の急所は、長期評価がそんなに不確かな異説だったのかという事実認定にある。本件を不失正鵠に論じるためには、判文表層の空理に惑わされてはならない。」
  2. 東電無罪判決雑感……小林憲太郎(立教大学教授・刑法)
    「本判決を批判する際には、したがって、事実認定やそれを先取りした訴因の設定方法、あてはめのほうを標的にするべきだと思われる。」
  3. 東電無罪判決の手法について……福崎伸一郎(弁護士、元裁判官)
    「本判決は、手法として一般的なものではなく、そこで行われた諸利益の考慮衡量も十分なものではなかったといわざるを得ない。控訴審においては、そのことを直視し、更に丁寧慎重な審理判断がされることが望まれる。」
  4. 東電経営陣の無罪判決について……樋口英明(元裁判官)
    「裁判所は地震学の素人であり、かつ裁判は学問的論争の場ではないにもかかわらず、長期評価の信用性が乏しかったとする認定はあまりにも無理筋である。」「(被告人らの)無自覚、無関心は、法的には、故意に近い過失そのものである。交通事故において、歩行者の存在に無関心であった者は、歩行者の存在を見落とした者よりも罪が重いのである。」
  5. 福島第一原発事故と東京電力の責任――民事判決との対比から――……大塚正之(弁護士、元裁判官)
    「このまま東電の過失責任が問われなければ、今後も、同様のことが繰り返されるであろう。再び同様の事故が生じるのを防ぐには、金銭賠償を課するだけではなく、経営者の刑事責任を問い、また、除染技術を開発し汚染された地域の原状回復義務を課することが必要である。」
  6. 東電刑事無罪判決に書かれなかったこと――被害者参加代理人として法廷に立ち会って――……海渡雄一(弁護士)
    「(高裁の)裁判官には福島原発と双葉病院、帰還困難区域の実情を検証してほしい。原発に求められる安全性のレベルと推本の長期評価の信頼性については追加の立証が必要だろう。地裁がスルーした事故の結果回避措置について高裁の判断を求めるために、どのように主張を組み立てられるかが大きな課題となるだろう。私たちも、被害者代理人として、指定弁護士と協働して、新たな原発重大事故を招き寄せかねない地裁判決の過ちを克服するために努力を傾けたい。」

判決全文は支援団HPでも読めます!

東電刑事裁判の判決全文を、支援団ホームページに掲載しました(判決要旨は掲載済み)。
インターネット環境がある方は、ぜひご覧ください!

短編映画 東電刑事裁判 不当判決 公開中!!

河合弘之弁護士が監督、海渡雄一弁護士が監修の短編映画「東電刑事裁判 不当判決」を、Youtubeで無料公開中です!
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東電刑事裁判についての新刊を準備中です!

東京地裁永渕裁判長らによる不当判決を、海渡弁護士がわかりやすく読み解く、彩流社の新刊を準備中です!福島からの声も掲載予定。
秋頃の発行を予定しています。

『東電刑事裁判無罪判決 福島原発事故の責任を誰がとるのか』(仮)
海渡雄一著 福島原発刑事訴訟支援団・福島原発告訴団監修 四六判/176ページ/並製/定価:1,300円+税(予定)


東電刑事裁判無罪判決 誤りの根源は何か
原発に求められる安全性を切り下げたことが永渕判決の本質:海渡雄一

海渡 雄一(福島原発告訴団弁護団・被害者参加代理人)

永渕判決は原発にどのようなレベルの安全性を求めたか

 2019年9月19日、私たちは、東京地裁刑事4部(永渕健一裁判長)が大法廷で、勝俣氏、武黒氏、武藤氏の3名の被告人に対して無罪判決を言い渡すのを聞いた。これから、8か月が経過した。秋には控訴趣意書が提出されるだろう。控訴審の開始は来年に持ち越すと思われる。

 この判決の誤りの根源は何だろうか。判決は、結論において、「自然現象に起因する重大事故の可能性が一応の科学的根拠をもって示された以上,何よりも安全性確保を最優先し,事故発生の可能性がゼロないし限りなくゼロに近くなるように,必要な結果回避措置を直ちに講じるということも,社会の選択肢として考えられないわけではない。」としつつ、「当時の社会通念の反映であるはずの法令上の規制やそれを受けた国の指針,審査基準等の在り方は,上記のような絶対的安全性の確保までを前提としてはいなかったとみざるを得ない。」と判断した。

原発は絶対安全と宣伝していた国と電力

 しかし、原発の立地地域の住民は覚えているだろう。原発を推進する際の決まり文句は、「原子力技術は安全」「安い」というものだった。1975年にアメリカ原子力委員会(AEC)から付託された『原子炉安全性研究』いわゆるラスムッセン報告によれば、原子力発電所における大規模事故の確率は、原子炉1基あたり10億年に1回であると説明された。同じような説明が国内でも繰り返された。日本における原発訴訟の始まりを告げた伊方原発訴訟における論争においても、国が証人申請した内田秀雄元原子力安全委員長は原発については絶対的ともいえる安全性が確保されていると証言した。

(電気事業連合会発行『CONSENSUS2008より』)
(電気事業連合会発行『CONSENSUS2008より』)

原発事故が取り返しのつかない深刻なものとなりうることを認めた伊方判決

 1992年の伊方最高裁判決では、原告らの請求を棄却する判決が言い渡され確定した。この判決を読み直してみると、相対的な安全性が確保されていればよい、行政訴訟においては基本設計に判断を限定するなどの論理には異論もある。しかし、原子力災害の持つ取り返しがつかないという性格を踏まえ、かなり高いレベルの安全性確保を原子力発電に対して要求したものであったことは間違いない。

 判決では、安全審査は「原子炉施設の安全性が確保されないときは、当該原子炉施設の従業員やその周辺住民等の生命、身体に重大な危害を及ぼし、周辺の環境を放射能によって汚染するなど、深刻な災害を引き起こすおそれがあることにかんがみ、右災害が万が一にも起こらないようにするため」に行うものであるとし、「現在の科学技術水準に照らし、(中略)具体的審査基準に不合理な点があり、(中略)具体的審査基準に適合するとした(中略)調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤、欠落があり、被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には、」違法と判断するべきであるとした。

 高橋利文最高裁調査官によって書かれた判例解説においても、スリーマイル島とチェルノブイリ事故の発生を引用し、「事故以来、原子力発電の安全性に関する社会的関心は、次第に高まってきているようである。」としていた。この判決には原発の安全性を懸念する市民の声が、一定反映していたといえる。

指摘されていた自然災害に対する原発の脆弱性

 自然災害に対する原発の脆弱性は1995年の阪神淡路震災、2004年末のスマトラ島地震・津波などによって原発を巡る安全論争の中心課題となった。神戸大学の石橋克彦教授は、地震によって原発事故が起きると「原発震災」に発展し、道路が寸断され、原発事故被害からの避難も不可能になると警告した。石橋教授は、日本列島は百数十年周期で大規模な地震が繰り返す地震活動期を迎えるが、日本に原発が一斉に建設された1960―80年代は例外的に地震静穏期にあたり、地震災害への対応を閑却して原発の設計と建設が行われ、地震活動期に対応できないことを厳しく指摘した。そして、地震科学の発展により、これまでの原発の設計基準とされていた耐震設計では、原発を襲う可能性のある最大の地震動(基準地震動)を超える可能性があることが指摘された。
 
 2006年に制定された新耐震設計審査指針による基準地震動Ssは、「施設の供用期間中に極めてまれではあるが発生する可能性があり,施設に大きな影響をあたえるおそれがあると想定することが適切な地震動」であり、「策定過程に伴う不確かさ(ばらつき)を考慮する」ものとされた。

伊方最高裁判決すら否定した永渕判決

 2002年には,福島沖でも津波地震が発生する可能性があることが政府の地震調査研究推進本部(推本)によって指摘された。2004年末にはスマトラ島沖地震による大津波でインド南部のカルパカムにある原発が大津波に襲われた。2006年9月13日に、保安院の青山伸、佐藤均、阿部清治の3人の審議官らが出席して開かれた安全情報検討会では、津波問題の緊急度及び重要度について「我が国の全プラントで対策状況を確認する。必要ならば対策を立てるように指示する。そうでないと「不作為」を問われる可能性がある。」と報告されていた。しかし、対策はとられなかった。

(原子力安全・保安院「第54回安全情報検討会」資料「進捗状況管理表No.8」より
(原子力安全・保安院「第54回安全情報検討会」資料「進捗状況管理表No.8」より

 2008年2月には推本の長期評価に対応する方針が「御前会議」でいったん確認され、3月には、推本の長期評価に対応し、明治三陸地震が福島沖で発生した場合、13.7m~15.7mの津波が襲うというシミュレーション結果が得られた。この結果は、土木調査グループから6月には、武藤副社長らに報告され、同氏は非常用海水ポンプが設置されている4m盤(O.P.+4メートルの地盤)への津波の遡上高を低減する方法、沖合防波堤設置のための許認可など、機器の対策の検討を指示した。だが、翌7月、武藤副社長は土木調査グループに対し、津波対策は先送りし、土木学会に推本津波の検討を依頼する方針を指示した。さらに、東京電力の役員はこのシミュレーション結果を政府に提出せず隠し、2011年3月7日事故発生のわずか4日前に、15.7mシミュレーション結果を国に報告した。

 東電役員を免罪したこの判決は深刻な災害が万が一にも起こらないように原発の安全性を確保しなければならないとする伊方最高裁判決を事実上否定したものだ。さらに、このような判断を導く過程で、判決は、電力会社は電力供給義務を負っていたこと、原子力発電は,供給安定性に優れ,クリーンなエネルギー源であるとみなされていたこと、発電所の運転停止措置は,被告人らの一存で容易に指示,実行できるようなものではなかったなどと被告人らの言い訳を追認する判断を繰り返している。まさに、司法が落日の原子力の守護神にでもなったかのような、驚くべきアナクロニズムの判決が下された。

推本の長期評価には原発の停止を基礎づける信頼性はないとした誤り

 もう一つの判決の決定的な誤りは、2002年の推本の長期評価には原発の停止を基礎づける信頼性はないとした点である。

 推本の長期評価は、一般防災のために参考とすべきデータを政府機関がまとめたものである。にもかかわらず、一般防災よりも格段に高いレベルが求められるはずの原発の安全性の確保のために、推本の長期評価を参考として対策しなかったことを事実上免罪したのである。

 推本が、国の地震防災対策の基本となる公的な見解であることは判決も否定していない。しかし、判決は推本自体が日本海溝沿いの波源設定については信頼度がCと判断していたこと、専門家の中にも異論を述べるものがいたこと、中央防災会議が防災対策の対象から除外していたこと、中央防災会議の事務局から異論が出されたこと、福島県や茨城県の津波評価でも、明治三陸沖津波を同県の沖合に置くという評価はなされていなかったことなどを根拠に、直ちに原発を停止させるだけの信頼性はなかったと結論付けた。

 しかし、まず、推本の長期評価の策定の過程について、島崎邦彦長期評価部会長、歴史地震・津波の専門家である都司嘉宣委員、内閣府の前田憲二推本事務局員らが、時間をかけて議論を重ね、日本有数の地震、津波学者たちが全員一致で見解をまとめていった過程について詳細に証言したが、このような経過についてはほとんどなにも認定されていない。

そして、推本長期評価には、日本海溝沿いの領域で津波地震を小型にした長周期型地震が多く発生しているという理学的な根拠も立証された。この刑事訴訟で否定されたのは、長期評価に直ちに原子炉の停止を求めるレベルの信頼性があったかどうかであるが、東電・国に対する民事の損害賠償訴訟では長期評価は津波対策を動機づける信頼性を持つものであることが例外なく認められてきた。

 刑事裁判の資料には、次のような重要なものが含まれている。国の安全審査の中核メンバーであった地震学者の阿部勝征氏の検察官に対する供述調書だ。

 「津波評価技術は基準断層モデルを設定していない領域で津波を伴う地震が発生することを否定するものではありませんでしたし,津波評価技術により算出された設計想定津波以上の津波が発生することを否定するものでもありませんでした。」「太平洋プレートは一続きになっており,その地体構造に違いは見られないので福島沖から茨城沖でも起こることが否定できず,どこでも発生する可能性がある。」「原子力事業者としては地震本部の長期評価を前提とした対策を取るべきであろうと考えていました。」と述べている。

阿部勝征東大名誉教授(故人)(NHK広報局2007年報道資料より)
阿部勝征東大名誉教授(故人)(NHK広報局2007年報道資料より)

 日本原電では、東電土木グループの示唆に基づいて津波対策工事を進めていたが、東電の対策中止を聞いて、幹部から「こんな対策の先送りでいいのか」という疑問の声が上がった。東電の酒井GMは、日本原電の安保氏に対して津波対策をやめた理由について「柏崎が止まっているのに、これに福島も止まったら経営的にどうなのかって話でね」と釈明せざるをえなくなっていた。

ところが、判決は、国や自治体、他の電力事業者から、原発の停止を求める意見が示されなかったことを免罪の根拠とした。東電がその政治力を駆使して、情報を対外的には隠匿しながら、津波対策を講じないまま運転を継続するために講じた一連の工作を追認したものであり、次なる原発重大事故を準備する危険極まりない論理となっている。

原発に求められる高い安全レベルを再確認させ、逆転有罪判決を

 2020年1月17日、地震対策と火山灰対策の不備を指摘して伊方原発の運転の差し止めを認めた広島高裁即時抗告審決定が言い渡された。原発に求められる安全性のレベルについて,次のような判断を示されている。

 「原発について,福島事故のような過酷事故は絶対起こさないという意味での高度な安全性を要求すべきであるという理念については(中略)傾聴に値する (中略)ものがある。」

 「原発について,福島事故のような過酷事故は絶対起こさないという意味での高度な安全性を要求すべきであるという理念は尊重すべきものであり,炉規法の改正及び新規制基準の策定においても,事故の発生防止はもちろんのこと,仮に想定外の事象が発生して原発の健全性が損なわれる事態が生じた場合にも,放射性物質が環境へ放出されるような重大事故に至らないようにすることを目的として,各種の対策を強化すべきものとされたのであり,上記理念に通ずるところがあるといわなければならない」

 原子力という潜在的に極めて大きな危険性を内包する技術について,日本の裁判所が示しえた,常識的で、バランスの取れた判断である。

 東電刑事裁判の控訴審の課題は、過酷な事故を引き起こせば、社会を崩壊させかねない原子力に求められている高い安全性を裁判所に再確認させ、東電とその役員の責任を明らかにすることではないだろうか。

広島高裁で伊方原発3号機の運転差止が命じられた(写真提供:脱原発弁護団全国連絡会)
広島高裁で伊方原発3号機の運転差止が命じられた(写真提供:脱原発弁護団全国連絡会)

入会された方々から支援団へのメッセージ

高知県 Iさん
全くひどい判決だ!司法界が戦後責任を追及されなかった結果、保守化が進み政治や行政を追求する姿勢が見えない。残念ではあるが、やはり闘いをやめる訳にはいかない。今後も頑張って欲しい。
京都府 Fさん
責任を取るべき者が取り、正義がある世の中にして、被害者が少しでも良い生活ができるように、応援します。
神奈川県 Tさん
無罪判決とはとんでもない。是非、有罪判決を!
宮城県 Sさん
松川事件、松山事件、自衛隊情報保全等々裁判を傍聴支援してきましたが、定年目前でないと良心的な判決が出せない日本の裁判。地裁から高裁へ行くほど政府側の判決になる。司法が機能していない現実を変えなければ! 日本の原子力規制委員会は推進委員会ではないのか?
東京都 Tさん
9/19に東電福島原発事故刑事裁判の判決が無罪となった今日(強い怒り有り)、被災者の皆様は浮かばれないと思います。支援団の会員になって少しでも役に立ちたいと思います。
*たくさんのメッセージを頂いております。ご紹介しきれなかった方々にも感謝申し上げます。

事務局からのお知らせとお願い

■『青空』は、振込用紙をお送りするため、メール登録されていた方も含めて1年に1回、会員・支援者の方全員に郵送しております。今号が全員郵送の号となります。

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  • 年会費は一口1,000円、一口以上をお願いいたします。カンパも歓迎です。
  • 同封の振込用紙は会費・カンパの納入にご利用ください。発送作業の都合上、既にお支払い済みの方にも振込用紙が同封されております。お支払い済みの方には失礼をいたしますが、ご容赦ください。
  • 振込用紙(手書きの払込取扱票)で納入される場合は必ずお名前・住所をご記入ください。
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  • ゆうちょ銀行以外の金融機関からお振込みされる場合、こちらには口座名義人のお名前がカタカナで通知されます。間違い登録を防ぐため、お手数ですがメール等で入金のご連絡をいただけると助かります。
  • 領収書が必要な場合はご連絡ください。メールの際は、件名を「領収書依頼」としてお送りください。

ゆうちょ銀⾏(郵便局)からお振込みの場合

郵便振替口座:02230-9-120291
口座名:福島原発刑事訴訟支援団

その他の⾦融機関からお振込みの場合

銀⾏名:ゆうちょ銀⾏
⾦融機関コード:9900
店番:229
預金種目:当座
店名:二二九(ニニキユウ)
口座番号:0120291

支援団を、知人・友人の方々にも紹介して広めてください。ご紹介いただくために入会申込書などが必要でしたらご連絡ください。必要部数をお送りいたします。


ニュースの名前「青空」は、強制起訴が決まった2015年7月31日の東京地裁の前で見た「どこまでも晴れわたった青空」から命名しました。表題は佐藤和良団長の書によります。

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福島原発刑事訴訟支援団ニュース 第8号 青空
2020年6月1日発行
〒963-4316 福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
080−5739−7279
メール:info(アットマーク)shien-dan.org